instagram
youtube
一緒に働きませんか?採用情報 アクセス

ブログ

カテゴリー:

ブログ

歯周病治療の成功の鍵

    
日本臨床歯周病学会HPより抜粋     日本臨床歯周病学会HPより抜粋

むし歯や歯周病は、主にプラーク(歯垢)と呼ばれる歯に付着した汚れが原因です。プラークの中には1gあたり10億個以上の細菌が存在し、この中にむし歯や歯周病の原因菌が含まれています。

定期検診受診者の増加やフッ素の普及により、むし歯は年々減少傾向にありますが歯周病は増加傾向にあります。(平成28年 厚労省 歯科疾患実態調査より)

歯を失う原因として、現在は歯周病が過半数を占めており、う蝕・歯の破折がそれに続きます。歯を失う2大原因であるむし歯・歯周病の原因がプラークであることから、このプラークをコントロールすることで歯を失う可能性がかなり低くなります

歯に付着するプラークをコントロールする上で最も大事なのが、普段の歯磨きです。当たり前のことのようですが、どれだけ歯科医院で歯をキレイに磨いてもらっても普段の生活で歯磨きが不十分であるとすぐにプラークが再び蓄積し、むし歯や歯周病の予防効果は望めません。また歯周病の治療(悪くなっている状態を改善する)においては、患者さん自身のプラークコントロールがうまくいっていない状態で歯肉の中を処置したり、手術を行っても治療の効果が少ない(場合によっては悪化する)可能性が高いことが臨床データとして存在します。それゆえ「歯周病治療の鍵はプラークコントロール」といえます。

 

歯科医院でただ「普段よく磨いてください」とだけ言われても、どこがどう磨けていないのか・どうすれば磨けるようになるのかわからないと思います。この時に有効なのが、歯垢染色液というプラークを赤く染める液です。「百聞は一見に如かず」というように、プラークが付着している部分を実際に見えるようにすることで、どこが磨けていないのか患者さん自身が確認することができます。また全歯面のうち何箇所が磨けているかという記録をとり、数値化することで磨きの技術の変化を確認したり、患者さんと情報を共有することができます。

そして磨けていない部分を磨けるようにするには、磨き方のテクニックの向上やフロス・歯間ブラシなどの歯間清掃器具の使用が必要です。また歯磨きの技術の向上だけでなく、それを維持するモチベーションも重要です。これらの歯磨き指導や患者さんのモチベーションの向上・維持を行うことも、歯科医院の大切な役割です

患者さんは1人1人が年齢・性別・生活スタイルや生活習慣や考え方もそれぞれ異なり、その患者さんに沿ったアプローチがあります。歯科医院に依存させるのではなく、患者さんに寄り添うことで患者さん自身が自分の健康を勝ち取れるように、私たちはそのサポートを全力で行っていきたいと思います。

 

文責 渡邊 一博

ページトップへ