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根管治療のコンセプト🦷

よく「歯医者で何ヶ月も根の治療をしていた」という話を当院へ新患で来院された患者さまからお聞きすることがあります。

本来、人体の中は無菌状態であり菌が侵入してきた時には「免疫」が働き炎症が生じます。

歯の場合は、本来無菌であった根管内部に虫歯や外傷によって菌が侵入することによって「歯髄」という組織や根の先の「根尖周囲組織」に炎症が生じます。これが痛みや腫れの原因となります。また、一度根管の治療を行った歯でも再度細菌が侵入したり、最初の治療の段階から菌が侵入していると後々になって炎症が生じます。

ですので、歯の根管治療は炎症を生じている原因である「感染源」をいかに取り除くか、ということが重要となります。

①まずは新たな感染源を侵入させない→ラバーダムを設置して唾液の混入を防ぐ

②根管内の感染源をできるだけ除去する→高倍率ルーペ、マイクロスコープなどを用いて細かいところまで治療する

以上の原則を守ることにより、根管治療が奏功し病変が治癒する可能性が高くなります。

そして根管治療は「できるだけ回数を少なく」短期決戦で終わるのが望ましいです。治療回数が多くなると、その間に根管内に細菌が侵入して治療が失敗する可能性が高くなるためです。

当院では根管治療を行う場合、1回あたりの時間を長くとり(約1時間)少ない回数(2~3回程度、再治療や難しい症例は4~5回程度)で行います。

通常の根管治療を行なっても奏効しない場合は、次の手として感染源が存在する根の先を切る手術(歯根端切除術)を行う場合があります。

以上はあくまで「歯の根が割れていない」のが前提で、根が割れていたりヒビが入っている場合は根管治療で病変を治すことが難しくなり、抜歯するのが適切である場合もあります。

根管の問題だけでなく歯周病や残りの歯の量も問題となり、必ずしもすべての歯を残すことができるわけではありません。また無理やり残しても噛めない、長くもたないなど歯として機能していない状態であると歯を残すことが正しいとは限りません。

しかし、残せる可能性があり歯として機能することができるのであれば、患者様のご期待に沿えるように全力を尽くしてまいりたいとおもいます。

 

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